灰と幻想のグリムガル1話感想
「目覚めよ」という声で目を覚ました主人公たち12人は「グリムガル」と呼ばれる世界に気が付いたら飛ばされていたぞ、という集団転移系ライトノベル作品が原作。
異世界転移系はわりとよくある題材ですが、主人公たちが本気で戦闘に慣れておらず、手探りで戦闘をこなしていき後味の悪い思いをしながら弱いモンスターを倒し、経験を積んでいくところがこの作品の最大の特徴です。
飛ばされてきた12人のうち、この世界でもやっていけそうな奴が何人かいましたが、主人公が組んだパーティーにはそういうタイプの人はいないもよう。
この世界で最弱のモンスターであるゴブリンすら満足に倒せない初心者っぷりを披露してくれます。
しかしいくら最弱とはいえこのゴブリン普通に強そうなんだよなあ…
なんといってもサイズ感が嫌だ。自分とほぼ同じサイズの生き物にナイフを突き立てるとかそう簡単にできるもんじゃない。
がっつり血も出るし、痛がる素振りを見せるし、声も出すし。
私だったら手応えを実感せずに済むようなジョブを選びたくなります。
キービジュアルからもうかがえるように、淡い水彩のようなタッチが独特な絵づくりをしています。
特に背景美術が水彩色が強いです。きれい。
キャラクターは、なんだか知らんが女の子がとてつもなくエロい。
直球なエロではなくて、肉感というか、立体的な影のつけ方と女の子ならではの曲線でいい感じの健康的なエロさを表現しています。
特に下半身への強いこだわりを感じる。
キャラクターの内面については、女の子と男の子にそれぞれひとりずつよく喋る子がいて、バランスをとれそうな主人公がいて、まとめ役っぽい男の子がひとり、残りのふたりは大人しいタイプ、といった感じ。
このまとめ役のマナトがいなくなったらこのパーティー崩壊するだろうな…
どうやら自分たちで稼がないと生きていくこともままならない状況らしいので、早急にパーティーとして戦果を挙げないといけないみたいだし。
食べることに困窮するファンタジーってなんだか世知辛いですね…
世界観や設定、雰囲気、ファンタジーの切り込み方などとってもいいのですが、若干テンポが気になる…?
最近気づいたのですがどうやら私は相当なテンポ厨のようで、少しでもテンポが良くないと感じると若干テンションが下がるようです。
この作品はよくある異世界ものに比べて敢えてゆっくり、スローテンポに描いているのだとは思いますが、1話の中での起伏に欠けているような気がしないでもない…
とはいえこれは完全に好みの問題ですし、作品として致命的というわけではまったくないので、他の異世界ものとは一線を画した描写や展開に期待したいと思います。